【やだ】

ヤダッソンJadassohn 現象intraepidermal epithelioma of Jadassohn → 表皮内上皮腫

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【ゆう】

有棘細胞化squamatization:表皮基底細胞が消失し、有棘細胞が直接真皮に接することを指す。例:扁平苔癬。

【ゆう】

有棘細胞癌squamous cell carcinoma:病理学者からは扁平上皮癌と同義とする見解が示される。皮膚科では表皮ケラチノサイトへの分化を示す癌腫の意味に限定して使用する。毛包ケラチノサイトの性質を示す癌腫は毛包癌、脂腺ケラチノサイトの性質を示す癌腫は脂腺癌などと区別する。角化の目立つ胞巣から紡錘形細胞の個細胞での浸潤像を示す腫瘍まで形質発現には幅がある。ブローダーズBrodersは角化の程度を四段階に区分する分類を悪性度の分類として提唱した。しかし、皮膚では予後判定の指標にはならないためブローダーズ分類を示すとしても癌病巣の角化の程度を解説する目的に限定して使用するに留めている。原因の判明した表皮内癌を日光角化症、砒素角化症などとよび、原因不明の表皮内癌をボーエン病とよんでいる。同義語とされる棘細胞癌prickle cell carcinoma、spinous cell carcinomaの用語を使用することはほとんどない。毛包癌、脂腺癌、汗腺癌などとの鑑別が話題になる。同義語:扁平上皮癌。

【ゆう】

有棘細胞様squamoid:表皮の有棘細胞層に分布する細胞に似ているという意味。中心に大型の核があり、明るい胞体には好酸性のトノフィラメントを多数含む。例:ケラトアカントーマ、増殖性外毛根鞘腫、有棘細胞癌。対比語:基底細胞様。

【ゆう】

有芯(ゆうしん)顆粒dense core granule:電顕像。約100nm径の顆粒で膜構造と芯との間に一定の幅の隙間がある。メルケル細胞を証明するために必須。メルケル細胞には他に渦巻状の線維構造が観察される。同義語:メルケル細胞顆粒。

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