3. 韓国皮膚病理学会シンポジウム参加の感想(高坂卓馬先生、平成 25年 6月)

2013.06.01

国際交流

高坂卓馬(広島大学皮膚科)

 去る5月25日、韓国での12th Symposium of Korea Society of Dermatopathologyに参加してきました。私は初めての国際学会への参加であり、日本を代表する皮膚病理の権威の先生とご一緒できて至極光栄でした。反日の気運が韓国で高まっている中の訪韓に当たり、高額の海外旅行保険に加入しました。

 シンポジウムと言っても若手向けの皮膚病理教育の一環といった印象の内容で午前中は比較的早い時間にも関わらず多数の若手皮膚科医が100症例ほどあるプレパラートを順に観察していました。その中には比較的稀な疾患も混ざっており、私も実物を見るのは初めての疾患もありました。その後の教育講演では基本的なことから比較的新しい概念まで幅広くかつ丁寧に組織所見の解説がされ、日本では系統的な病理の講演を聞く機会は少ないこともあり、韓国の若手皮膚科医に対する皮膚病理教育の制度、熱意および密度の濃さに感嘆いたしました。韓国の先生方も私のような若輩者に非常に親切にしていただき、私の拙い発表にも賞賛を賜り誠に恐縮でした。少なくとも学会会場では反日の雰囲気は皆無でした。

 今回の参加は、私の日々の勉強および後輩への指導において大変刺激になり、また参考になりました。さらに、国際的な舞台に出ていくこととそれに必須であろう英語の重要性を痛感いたしました。これからも世界に出ても恥ずかしくない皮膚病理医を目指してより一層研鑽に励みたい所存です。最後に、このような素晴らしい機会を与えてくださった山元教授、Lee教授を始め、全ての関係者の方々にこの場をお借りして改めて御礼申し上げます。

韓国皮膚病理学会 Won 理事長から Certificate を授与される高坂先生

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