6. 皮膚形質細胞増多症とmarginal zone lymphoma

2013.04.01

トピックス

石河 晃(東邦大皮膚科)

 多クローン性形質細胞の増殖性疾患として皮膚形質細胞増多症が本邦を中心に報告されていますが、白人症例は皆無に近く、国際的に広く認知されているとは言い難いところがあります。臨床症状は特徴的であり、体幹部を中心とした浸潤のある紫褐色斑が皮膚割線に長軸を一致させて配列する所見は生検前に臨床診断も可能です。 

 今回、6例の日本人形質細胞増多症の症例を臨床、病理組織学的に検討し特徴を明らかにしました。3例はリンパ節病変を伴い、全身性形質細胞増多症、他は皮膚形質細胞増多症と診断、免疫グロブリンの高値は4例でみられています。全例、真皮内で成熟形質細胞の増殖があり、3例で反応性リンパ濾胞形成がありました。特記すべきことは1例でin situ hybridization 法と免疫染色により増殖する形質細胞に免疫グロブリン軽鎖のモノクローナリティが検出されたことです。MIB1indexは10%以下であり、この症例はmarzinal zone lymphomaと病理学的にオーバーラップする症例と考えられました。臨床・病理で皮膚形質細胞増多症と診断した中に、モノクローナリティが検出される症例が存在することが明らかになり、悪性リンパ腫との鑑別の重要性が再認識されました。  (2013年 4月アップ)

Rie Honda, et al. J Am Acad Dermatol 2013 Jan 26 (Epub ahead of print: 10.1016/j.jaad.2012.11.031.) Cutaneous plasmacytosis: Report of 6 cases with or without systemic involvement.

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